2008.4.17 恋愛後遺症

ある恋愛があまりに悲しい結末を迎えたため

その後の恋愛及び恋愛観に影響を及ぼす・・・恋愛後遺症




うがちゃんの場合



うがちゃんには高校生の頃から付き合っていた彼女がいた


うがちゃんと彼女は、雨の日も風の日も毎日毎日

会い、おしゃべりをし笑いあった

４年間、毎日毎日


そんなある日


彼女が大事故にあった

正面衝突・・・



「顔に麻痺が残るかもしれない」と医者が言う程の悲惨な事故



口にチューブを突っ込まれしゃべることも出来ない彼女


ホワイトボードでの会話


ごめんね・・・


いいんだよ。心配しなくて。僕がついてる・・・


うがちゃんは、毎日毎日病院へ通った



ドラマ


ドラマと言っては失礼だが、２人が結婚した後

永遠に語られるであろう、絆を深くより深く結び

つけた事件・・・



しかし現実はそうはうまく進まなかった



退院後、程なくして彼女は就職

まだうまくいっていた


１年遅れでうがちゃんは設計事務所に就職した


最初の仕事は「ちゅら海水族館」の設計の仕事だった

平日は本部に泊り込み、週末だけ那覇に帰ってきた


付き合ってからこの日まで１日も欠かさず会っていた

２人にとって初めての「会えない日々」


うがちゃんは、申し訳ない気持ちでいっぱいだった



ごめん、仕事の都合で・・・





「友達に誘われたんだけどコンパに行って来てもいい？」



彼女がそう言ってきたのは付き合い始めて５年たった

ある日のことだった



うがちゃんは行って欲しくなかった


けど、彼には平日遊んであげれない負い目があった

そして、２人の強い絆に対する自信もあった


いいよ


絆


もろく、細く、切れやすいものだった



コンパから三ヶ月、彼女の様子がおかしい



問い詰めた



実は・・・



うがちゃんは腹が立った



出会って三ヶ月のヤツとオレは天秤にかけられている


今までの５年という月日は何だったんだろう・・・



絆


目に見えないものこそ強い？

目に見えないものは弱い？


絆は切れた



あれから１０年


忘れ去ろうと馬鹿な恋にも手を出した



１度、女性不信に陥った男の恋は


さらに不信をつのらすだけの恋だった




独り身生活、現在６年目




「人を好きになること」に臆病になって６年目




恋愛後遺症



うがちゃんの恋の絆の切れ端は、未だ誰とも繋がらず

ただただ宙の中を舞っているのである